ブッククラブのすすめ2

初年度に行った6年生でのブッククラブに手応えを感じ、次の年は5年生でも行いました。
この年は、いろいろ改善しながら行いました。
「あらすじリレー」は、当時先行的に実践を発信していた岩瀬直樹先生から教えていただきました。

「あらすじリレー」
 主人公が〜へ行きました。(はい次!)そこで仕事をはじめました。(はい次!).....
➡これを全員でする意味が分かってきました。グループのみんなが内容について振り返ることで、読みが深い子、浅い子、ちゃんと読んでいない子がいる中、そうだったっけ、そういう事だったんだ!と理解の度合いが揃う効果があります。話し合いの前に、このように共通理解の土壌を耕しておくことは次の話し合いに密接に関わってくるのでとても大切です。

「一言感想をやめた」
 漠然と感想を書かせるのはよくない!ブッククラブの本を多数執筆されている有元秀文先生からのご指摘。
 もっと具体的に何を書かせるのかを、はっきりさせた活動に大きく舵を切ることにしました。

「好き?嫌い?どっち?」
 感想ではなく、二者択一の質問で質問するようにしました。今読んだところまででこの話は好き?嫌い?どっちでもいいは禁止。どちらかに決めることを迫るようにしました。そして、どちらかを答えたら、「どんなところが?」とみんなに言われます。その理由を答えます。
➡これは2つを提示するような質問に慣れる効果があります。日本人は、どっちでもいい、という会話が多いです。そして、どっちかに決めることをためらいます。誰かが答えたのを聞いてから立場を決めることも多いです。どっち?と選ばせることに慣れる活動は貴重な体験です。そして、必ずその根拠として理由を話すことをセットにすることで、いい加減に答えるのではなく、「こうだからそう思う」ということまで言う必要があるので、自分の立場の表明に責任を持つようになっていく効果があります。

「言葉バンク」
 言葉集め職人という活動があった。高学年には、その言葉の響きに、ごっこ遊び的な違和感を感じていたので「言葉バンク」という活動に変更しました。"言葉を自分の中に貯金のように貯めていく活動"という説明をしました。四字熟語、ことわざ、故事成語、慣用句、分からない言葉、気に入った言葉や文などを抜き出して書き出し、辞書で調べる活動を行いました。
➡これまで読んでいても何となく読み飛ばしていた言葉も、視点を与えることで「ここに四字熟語がある」「ことわざだ」「これは慣用句なのかなぁ」「うまい表現だなぁ」と言葉として認識して見えるようになり、辞書で調べて印象深く頭に残る効果があるようです。

「作者が伝えたかったこと」
 作者がなぜわざわざ時間をかけてこのような作品を書いたのか?何かを伝えようとして書いています。それを読み終わった最後に問いかけます。読み進めながら、この問いについて少しずつ考えて下さい。このようなことを話すようになりました。
作者が伝えたかったことはズバリ「    」。なぜかというと..........。このように二段階で説明をさせます。
➡これは「主題」を考える練習になります。いつもこの作品は何を表しているのか?伝えたいことは何か?と考える視点を入れておくことで、登場人物や話の流れや展開の意味についても考えることに慣れてくるようです。
 
 このようにいろいろと改善しながらブッククラブを実践しました。実践してみて初めて見えてくるものもあるので、子供たちの反応を確かめながら試行錯誤で進めていたのがこの時期です。年間6冊のブッククラブを行うことができました。やっぱり子供たちには好評です。もっとやるべき、もっと前からやっていればよかった、という感想も多くあります。本に興味のなかった子も小説を自分から読むようになりました。この活動は力がある!と改めて思いました。

なぜ英語活動にブッククラブが関係あるか
それは、Yes,Noをはっきりと示す態度が養われていくからです。
ブッククラブを続けていくと、理由を聞くことに慣れ、理由を話すことにも慣れてきます。
ついつい周りに合わせて意見を述べる日本人の傾向を、ブッククラブは変えていく力があります。
5年前に行った最初の実践をまとめたもの(Preziを読み込むのに少し時間がかかります)
http://prezi.com/f9bn52zmazyf/book11/
http://prezi.com/jfiewpv05z_-/book22/
http://prezi.com/ql8drugaqvq2/book33/


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